準備会
1.日時
平成12年12月22日(金)10:00~11:30
2.場所
(財)広域関東圏産業活性化センター4階会議室
3.出席者
委員候補者
|
事務局
財団法人 広域関東圏産業活性化センター 事務理事 中田昌夫 他
東京電力株式会社 企画部 調査グループマネージャー 鷹尾友行 他
4.議題
「グリーン電力基金委員会のあり方と今後の運営方法等について」
5.議事概要
「グリーン電力基金委員会」設置の趣旨、審議内容、スケジュールなどについて事務局より説明後、各委員候補者の意見交換をいった。概要は以下の通り。
意見交換
須田:
- まず原則的なことを確認したい。委員会は公開するのか。今日話された内容も公開されるのか。
- 市民、あるいは今まで自然エネルギーを推進してきた市民団体にとっては、電力が行うグリーン電力基金に対して次の3点の疑念があるので、この委員会の共通認識としたい。
(1)買い取り義務化(RPS)の阻止を目的として拙速に導入したのではないか。
(2)自然エネルギーに対する需要が少ないことを証明するために利用しているだけではないか。
(3)この風力事業者が少ない段階で入札を導入することは、事業者の育成をおろそかにし、逆に普及を妨げるのではないか。 - 東電と市民のコラボレーションという形でグリーン電力基金がスタートしたがGIACを運営主体とした体制が不透明で、普及の足かせになっているのではないか。事務局体制への配慮を。
- どのような市民参加の仕組みとするのか。できるなら市民参加のファンド体制を作って普及させたい。
- 基金の配分を厳密に行うのなら、配分のための委員会を別に設けた方が良いのではないか。
- 助成の対象とする自然エネルギーの間口(省エネルギー、バイオ、小水力など)は、広くした方が良いのではないか。
中田:
- 委員会は公開すべきと考えているが、その方法としては、議事概要をホームページに掲載する形としたい。
鷹尾:
- 共通認識としたいと言われたうちの1点目については、電力はできる限り自然エネルギーを普及させたいと考え、これまでも太陽光・風力による余剰電力の購入をいってきており、また市民団体と協力して太陽光発電普及への取り組みもいってきた。更にREPPのアンケート調査でも分かるように、消費者の自然エネルギーに対する貢献意識が向上していることを踏まえ、一歩進んだ新たな取り組みとして昨年の春頃からこのグリーン電力基金の検討を始め、今年の月1日よりスタートした。決して拙速に導入したものではない。
- 2点目については、PRについてもパンフレットの全戸配布や、テレビCM、11月末の新聞への全面広告等、最大限にいっているが、まだ浸透していないようだ。再度方法を検討してなんとか浸透させたい。
- 3点目については、大規模風力はだいぶ低コスト化が進んでいる。NEDOの補助も勘案すると発電コストは5,6円程度にまで下がってきているのが現状。普及の離陸期と位置付けられるが、市場原理を取り入れることでより効率的な普及・風力市場の健全な発展が期待できると思う。
- 今後、コストダウン効果の出ている大規模風力には入札制度、中小規模の風力は従来どおりのメニューで買い取りを行いたい。
- グリーン電力基金の運営主体をGIACとした理由としては、透明性確保の観点から外部の団体が望ましいことに加え、かなり多額の寄付金を扱うことになり、事務処理の面からも既存の財団が適しているためである。
麻生:
- 須田さんが発言された3点にわたる懸念、批判が現にあることをこの委員会の共通認識として捉えておく必要がある。
- 公開制は大切。委員会の傍聴は物理的に難しいだろうが、議事録のホームページへの掲載は必要と考えている。
- 参加者の意見反映が重要なポイントになる。例えば参加者が投票権を持つとか、寄付先の指定を可能とする等。
- この委員会で本制度の改善や、更には政策提言ができればいいと思う。また、女性の委員を増やした方がいい。
山地:
- 委員会の議事録のホームページ上の公開についてだが、少なくとも助成の配分先の決定に関する部分の公開は困難では。配分のため特別のチームを作るのであれば、そこでの議事のみを非公開とする方法はある。ただし別にチームは特に問題はない。
- 委員会の共通認識とすべきとの意見についてだが、1点目と2点目については、そのような見方があることは分かっても、それが市民団体の共通認識なのかは分からないし、仮にそうでも、それを委員会の共通認識として特にどうするということでもない。また、3点目についてだが、今のままでは風力事業者を甘やかすことになってしまう。入札制度とリンクさせた仕組みとして、kWhに応じて助成を行う案は、よく回る風車に対して助成を行うことなので、事業者へのインセンティブが見込まれるから仕組みとしては合理的ではないかと思う。
- GIACという組織で運用していくことに関しては、かなりの資産を運用していくには既存の財団が望ましいという理屈も理解できるし、透明性の担保という点については、この委員会できちんとやっていけばいいのではないか。
- 市民参加をどのレベルで考えるかだが、この委員会で民意を反映したものを決めればいいのではないか。
工藤:
- スキーム自体が日本では新しい。今まで環境に対する付加価値を求めて寄付という形はなかった。見方によっては色々な評価が可能だが、ある意味で育てていこうという視点が大切なのではないか。どうやって育てていくか、どうすればうまくいくかという意識を持たないと、偏った見方に陥りかねない。
- 寄付先の指定については、アメリカで年末の寄付をどこそこへ寄付するという例もあるが、それは国による意識の違いもあるので、まずは1,2年動かしてみて意見のフィードバックを受けてみることが必要と思う。
- この委員会でどういうことをやっていくのか整理する必要がある。ボランタリーな精神によって作られる基金をできるだけ有効に活用していきたい。
川島:
- 市民参加ということで、実際どのような形でフィードバックするつもりか。
- ホームページへの掲載については、パソコンを使ってそんなに閲覧する人がいるとは思えない。特に年輩の方は、郵送でないと分からないのではないか。
中田:
- 認証ラベルの年度更新とともに郵送で運営費用や助成の成果について事業報告書を送ろうと思っている。どんな報告内容にするかはこの委員会で決めていただきたい。
牛山:
- 買い取り義務化(RPS)の阻止ではないかというような疑念や批判もあることは承知しているが、共通認識かどうかは疑問である。むしろ、1歩でも2歩でも前進できたことを評価すべき。この委員会で審議し、市民の意見も取り入れ、良い形にできれば良いのではないか。
- 風力については各自治体が特に導入に熱心。ただし地元の活性化には寄与しても、経済ベースでは疑問のケースもある。例えば、風況が悪く、一応風車は回っても発電にまでは到らない地点に建設しようとする自治体の建設計画を中止させたこともある。CO2削減効果の定量的な評価が可能な仕組みが良い。kWhに応じた助成は一歩進んだ取り組みではないか。
- すぐ補助金に頼るのが日本の悪いところ。大規模風力については、補助金無しでも十分いける段階なので、民間レベルで普及を図っていくことが必要。補助金は離陸を助ける意味では良いが、巡航状態になれば不要。
- 風力以外の自然エネルギーとしては、例えば林野庁管内では、中小水力なら事業採算ベースに乗るところがありそうだ。太陽光はもともと補助がないとだめ。これなら採算が取れるというのをきちんと見極める必要がある。
- この事業は非常に大きなお金が動く。その配分に不透明な部分があれば組織はおかしくなるので注意が必要。
- 日本の政策的な風力発電の導入目標について、2,000年に2万kWという目標値であったが、実績は10万kW強で、かなり低い設定になっている。2,010年で30万kWと言っているが、ドイツでは500万kWを超えている。これは原子力発電所の5基分に相当する。ただし、設備利用率を勘案すると、CO2削減率としてはそれに匹敵するだけの効果はないが、COP3議長国である日本として恥ずかしくない行動をとりたい。国の導入目標をもう一桁上げるべきではないかと思っている。そのような提言もこの委員会でできれば良いとも思う。
都筑:
- 共通認識の話だが、自然エネルギーの普及を目標にするからには、一般大衆の共通認識かどうかではなく、自然エネルギーに関心が高く実際に導入している人達の共通認識かどうかが大切なのである。
- 運営主体をGIACとすることについては、以前から東電と議論をしているところだが、GIACを前提とするなら基金がGIACの本体事業から独立した運用が可能かどうかが重要。他の活性化センターのホームページを見ていたらそこまで踏み込んだものとしている所もあり、むしろ驚かされた。
- 参加者意見の反映については、あれがだめ、これがだめではなく、建設的にその方法論を考えていきたい。私は、この制度はそのものが全部決められていないので参加している。
中田:
- GIAC既存事業から独立した基金の運用については、新たに特別会計を設け、従来の事業と明確に区分経理することにより確保される。
麻生:
- 共通認識の話だが、消費者・市民団体が全てその認識を持っているという意味ではなく、そういう懸念があることをこの委員会の共通認識にしたいということだ。
須田:
- 実は、ある意味では画期的な話だと思っている。市民の期待も大きい。ただ、2,000万世帯に対するPRとしては、現在のPRは内容が貧弱ではないか。東電の一方的なPRではだめだ。例えば、生協が同様な試みでお金を集めようとすれば、地域で説明会をまめに行う。
- 私は自分が委員に就任すべきか決めかねていて、委員会の性格を見極めるためこの準備会に参加したが、今もって、今後、委員会がどのようなスケジューで進められ、どのように審議が行われていくのか、自分にはよく分からないので、事務局の考えを教えて欲しい。
中田:
- GIAC事務局としては、やるからにはこの制度がより良く生かされるよう一生懸命頑張っていきたいと考えている。
- 本日、助成の基本的な仕組みについて事務局案を説明したが、初年度で原資も少ないにしろ、早く参加者に対して目に見える形で助成の実績を作りたいので、次回の第1回委員会において、平成13年度の風力入札に対する応札見込み量や、今年度の寄付金の収入見通し等を踏まえた助成方法について事務局案をもとにご審議をお願いしたいと思う。
- 配分に関する専門委員会の設置案については今後の検討課題であるが、当面は初回の助成までのスケジュールが詰まっているので、この委員会の場で審議をお願いしたいと思う。
鷹尾:
- 今後、懸念を払拭していくような努力をしていきたい。また、市民向けのPRをアドバイスいただきながらいっていきたいと思う。
並木:
- 東電の立場で言いたいが、この委員会で変えるものは変えていきたいし、単に配分を決めるだけの委員会とは思っていない。先の共通認識として触れられた見方については、このような捉え方をされているのかと意外の感に打たれると共に、反省すること頻り。これだけ大きなことなので、決定的な仕組みはないと思うが、この委員会でフィードバックの仕方とか今後グリーン電力基金をどう育てていくか等を議論し合い、この委員会で変えていけたら良いと思う。
山地:
- 市民へのPRについては、先ほど須田さんはこの基金を画期的と言われたが、良いと思われたら、東電のPR方法を批判するより、須田さんや麻生さんの所で積極的にいっていただければ良いと思う。
須田:
- 本当に良いと思ったら。
山地:
- もともとこの仕組みは電力の得になるものではない。むしろ、東電はマッチングで寄付する立場だ。この基金はこれから育てていくもの。委員会に積極的に参加されて、様々な議論を反映させてよりよい仕組みにすることを考えるべきではないか。
都筑:
- 提案だが、おもしろい議論となったので、本日の準備会の議事概要を是非ホームページで公開してほしい。
以上





