第1回グリーン電力基金委員会議事概要
1.日時
平成13年1月30日(火)10:00~12:00
2.場所
(財)広域関東圏産業活性化センター4階会議室
3.出席委員
山地委員長、麻生委員、川島委員、都筑委員、中本委員、並木委員、土生委員
4.議事概要
山地先生を委員長に選任
委員長就任挨拶要旨
グリーン電力基金は我が国で初めての取組であり、我々の責任は大きいと考えている。
一般の方々の寄付金を有効に使おうということだから、それに関する責任や、透明性、公平性を担保する役割をこの委員会は持っている。気を引き締めてやっていきたい。実際に助成の内容を決めていくということで、スケジュール的な制約もあるので、責任を担いつつ機能を果たしていかなければならない。あまり頻繁な会合ではないと思うが、それぞれの会合できちんと進めていくことが大切なので、皆さんのご協力をよろしくお願いしたい。
最新の加入状況等、基金の運営状況について事務局から報告
平成13年1月24日現在加入状況 5,966件 6,941口
平成12年末現在既収納額 2,477,000円
助成方法の基本的な枠組みならびに13年度助成水準について
事務局より提案し、審議の結果、事務局案を一部修正のうえ以下の内容を委員会として決定した。
委員会としての決定内容
I.助成方法の基本的枠組みについて
1.当面の助成原資の基本的な配分方法
(1)当面は風力発電、太陽光発電に助成を行う。
(2)原則として、前年度における一般からの寄付金と、それに見合う東京電力(株)(以下東電という)からの当該年度期首における寄付金を原資に、当該年度(風力の場合は、複数年度)の助成を行う。
(3)助成原資から東電系統に連系する風力発電、太陽光発電への助成を先取りしたうえで、風力発電については全国運用を行う。
2.風力発電への助成枠
(1)東電による風力発電入札の落札を助成の要件とする。
※入札の対象は、1受給契約の発電設備の定格出力合計が2千kW以上
(2)助成期間は5年とし、各年度の東電への売電実績にkWh当たり単価を乗じた額を翌期首(最終年度は助成期間終了の翌月)に助成する。
(3)各年度において、翌年度の風力募集見込量と、当年度の寄付金の収納状況を勘案しつつ、助成単価の水準を設定する。
3.太陽光発電への助成枠
(1)助成の対象は、公共性を有する施設に設置される発電設備とする。
(2)kW当たり単価により、初年度に一括助成する。
(3)各年度において、寄付金の収納状況を勘案しつつ、助成単価の水準と規模を設定する。
4.全国運用の配分先、および配分額
各年度において、翌年度の全国での風力募集見込量ないし風力応札見込量と、全国での各基金における当年度の寄付金の収納状況を勘案し、全国運用の配分先、および配分額(助成原資の2割程度)を決定する。
II.平成13年度の助成水準について
平成13年度助成については、初年度の特殊事情(期の途中からスタート)を勘案し平成13年4月以降の寄付金収納額(一般寄付および東電からのマッチングギフト)の一部を助成原資に加えることとなった。具体的な助成規模・方法等は次のとおり。
1.実決算に基づく助成原資の配分
12年度の一般の方々からの寄付収入分(16.5百万円程度)と13年度期首の東電からのマッチングギフト分(16.5百万円程度)から12年度の所要経費(6百万円程度)を差し引いた、助成原資(27百万円程度)について太陽光3割、風力5割、全国運用2割に配分する。
※金額は想定額であり、実配分額は実決算に基づく。
2.地域内風力発電への助成水準
平成13年度風力入札規模1万kWに対し、1円/kWhの助成単価を設定し、5年間、実績に応じて助成を行う。(この場合、風力発電への必要な助成原資は110百万円程度)
※実際の落札規模が1万kWを上回った場合には、落札規模の超過割合に応じて助成単価の調整を行う。
3.全国運用分
平成13年度における全国の風力発電募集ないし応札見込量ならびに各基金の加入状況、収納状況を考慮し、東北グリーン電力基金に拠出する。
4.太陽光発電助成
本日の各委員の意見を反映して5月頃開催予定の次回委員会までに事務局案を纏める。
審議における各委員からの主な質問・意見等(概ね発言順)
1.基本的枠組みならびに13年度助成について
土生委員:
風力発電事業者の規模は、大手や中小など多様と思うが、グリーン電力基金による助成対象は。
都筑委員:
風力について、東電の入札対象以外に助成することはできないか。
事務局:
大型発電設備(2,000kW以上)は技術開発に伴いコストダウンが進んでいるので、東電の入札との組み合わせによりコスト低減効果を反映させつつ、助成により長期的な普及を促進させようというねらい。中小発電設備(2,000kW未満)は未だコスト高で、電力会社による11.7円/kWhでの購入制度が継続されるので、グリーン電力基金による助成の対象にならない。大規模、中小それぞれの実態に合った手法で普及促進をはかろうということ。
都筑委員:
参加者から、助成はできれば地元に、かつそれが明確にわかるようにとの要望が多い中で、事務局案の作成に当たってどのように検討したか。
事務局:
風力については、助成対象を東電による入札の落札者とすることで、その決定プロセスの透明性を担保しつつ、発電された電気については地元に還元されることになる。NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の助成スケジュールなどを考慮すると、今のタイミングで助成方法と水準を決める必要がある。一方で太陽光については、NEDOの助成スケジュールなどの制約がないので、GIACに寄せられた意見も踏まえつつ、本日の委員の方々の意見をもとにして、具体的な方法を検討したい。
麻生委員:
全国運用については各基金ごとに決定されると思うが、ある程度の共通性が必要と思う。全部の基金が東北を全国運用の拠出先とする方向なのか。また、全国運用分による助成方法までこの委員会で審議するのか。
事務局:
最終的には各基金の委員会の審議を経て決まるので、結果として全部の基金が東北に拠出するかは不明だが、これまではほぼ共通認識として進んでいる。全国運用としての拠出分による助成方法などは、拠出先で検討することになる。
都筑委員:
募金時点で助成対象となるプロジェクトを募集し、自分たちはそのプロジェクトに参加したいから寄付を出すという方法は取れないか。そうすれば、寄付する側が自分たちの助成として実感できると思うが。寄付者にとっては、使途が具体的に分からないまま寄付し、風力については入札の中で自動的に助成先が決まってしまうというのでは、実感がわかない。
並木委員:
現時点で寄付者に具体的な助成の姿を示せない点が問題ではないか。太陽光の場合は身近なので、できるだけ早く具体的な仕組みを作る必要がある。また、風力でも助成対象が決定したら早くオープンにし、その方からメッセージをいただくとか、工夫ができるのではないかと思う。風力については、ある程度の規模のエネルギーが確保できるということを、寄付者の方々にご理解いただく必要がある。1万kWの設備で、家庭用であれば数千軒分の電気を賄えるという点で、太陽光とは位置付けが異なるので、ある程度風力にしっかり助成するという方向は基本とすべきと思う。
中本委員:
基金に参加される方とのコミュニケーションが大切ではないかと思う。自分のメーカーとしての経験でも、ユーザー側とのコミュニケーションの必要性は痛感している。風力と太陽光のエネルギー全体における位置付けやヴィジョンを説明し、助成方法の選択理由を明らかにしていくことが必要。
山地委員長:
寄付者に対する助成先の開示は最低限必要。助成内容としては、この基金の規模がそう大きくはないことを考えれば妥当ではないかと思う。ただ、試行錯誤の段階なので柔軟性は持つべき。スケジュール的には風力入札に合わせる必要があるので、まずどの程度風力入札に対して助成するのかを決めて、助成原資を配分することになる。そのうえで、太陽光あるいは入札以外の風力といった選択肢も考えられる。
都筑委員:
REPP(自然エネルギー推進市民フォーラム)のアンケート調査でも、まだ結果ははっきりしていないが、太陽光に使って欲しいとの声が強い。
麻生委員:
委員会で色々と考えていきたいと思うが、とりあえず初年度の助成内容を決めるにあたって時間がないので先の課題としたい。柔軟性という意味で、初年度の助成方法を次年度以降変更しないということではなく次年度の助成水準は次年度で考えればよい。しかし、初年度にしても太陽光が全国運用と同じ2割というのは少ない。
全国運用を除いた残りの8割を風力と2分するのが良いとも思うが、事務局案の結構大きな変更を伴うので、全国運用の2割より多くするということで3割としてはどうか。
山地委員長:
どの程度の規模の助成が可能か、そのために原資をどう配分するかという問題。
最初なので試行錯誤はやむを得ない。スケジュール上の制約から最初に風力入札の落札者に対するkWh当たりの助成単価を決める必要がある。そのうえで、全国運用、太陽光にどれだけ助成するかで、しかも実効性のある額でなければならない。また、寄付者の方々には、寄付金の総額と使途、さらに使途の決定に至る議論のプロセスを示す必要がある。寄付者の方々の太陽光に対する強い助成希望にも配慮する必要がある。それらを踏まえた麻生委員の提案だと思う。初年度はとりあえずこれでやってみて、次年度以降必要に応じて修正していけば良いのではないかと思う。まず、最初にアクションをおこさなければいけない。
都筑委員:
時間が足りない。2月の風力入札募集というスケジュールは確定か。それならば、初年度の暫定案ということで進める必要がある。
事務局:
NEDOの助成等を勘案すれば、現行スケジュールの延期は不可能。
山地委員長:
実効性のある助成水準の設定が必要だと思う。kWh当たり0.1円の水準では、いかにもインパクトがない。入札者にインセンティブを与えるには1円程度の水準の設定は必要だろう。
※事務局提案では太陽光への初年度助成は2割であったが、これまでの審議の結果、3割を確保することに修正することで意見の一致をみた。
2.今後の太陽光に対する具体的な助成方法に関する意見
都筑委員:
6月に基金の事業報告を送付する際にプロジェクトを募集したらどうか。ある意味で制度作りそのものに参加してもらうということ。
山地委員長:
既存の補助制度との棲み分けを整理するべき。
川島委員:
すでにある助成制度に対してどのくらいの競争倍率があるのか、例えばNEDO等で競争倍率が高く、助成が充分でないというような情報が得られれば、それに対して補完する考え方もある。
麻生委員:
これまでの助成制度自体の内容と、その結果についての資料が必要。
都筑委員:
私どもがREPPのグリーンファンドで補助金を出す場合、募集に応じて提出された市民共同発電所などの企画に対し、どれだけ普及に繋がるかが審査のポイント。
具体的には、みんなが集まってそれをやろうとしているか、地域に根付いた内容か、実現性はどうかの3点。
山地委員長:
公共性をどのように担保するかという問題もあるが、もうちょっといろんなアイディアを皆さんから提案をしていただきたい。例えばグリーン電力ブランドをつけた交通標識とか、比較的少額で目に見えるものを考えたらどうか。特定の個人への補助では公平性という点で問題になる。
並木委員:
グリーン電力基金のような個人からの寄付を、全くの個人へ助成することはいかがか。グループ、団体は検討すべきとしても、個人への助成はNEF(新エネルギー財団)などに任せた方がよい。
都筑委員:
東電の系統に連系しない独立型のものへの補助でもよい。その代わり、発電実績を測定してもらい、その結果を何年間か提出してもらう。パネル1枚でも2枚でもパイオニアとしてやってもらえばよい。
麻生委員:
道路標識や街路灯など、助成対象として可能性があるものをリストアップしてもらえるとありがたい。
山地委員長:
今回は意見出しを行い、次回で案を詰める方向なので、次回までの宿題にしたい。
事務局の方では、次回までに既存の助成制度に関する情報を用意してもらいたい。
また、本日出た意見をベースに案を作成してもらいたい。
事務局:
次回の委員会までに、何かアイディアがあれば事務局までご連絡いただきたい。
3.その他運営全般に関する事項
都筑委員:
委員会の開催前に、各委員には素案で構わないので事務局案を提示して欲しい。事前に理解しておけば、審議がより実のあるものとなると思う。また、情報公開は大切なので、人数を絞って傍聴を認めてはどうか。
並木委員:
議事録はホームページなどで公開するのだから、委員会自体は一言一句にこだわらずできるだけ率直な意見交換を行う観点からも非公開が適当では。コミュニケーションは大切なので、助成がある程度定着した段階で、オープンな会場で委員会メンバー、助成対象者、基金の加入者が集まって意見交換を行うなどの工夫も可能ではないか。
山地委員長:
事務局は大変だろうが、意見交換の場を持つのはよいことと思う。軌道に乗れば考えてもよいのでは。
川島委員:
今後の課題として、一般の方々に関心をもってもらうには、使途と募金の方法を同時に考えるべきでは。どのような助成を行うか決めないうちに寄付を集めてしまったのが、寄付する側にはネックになったと思う。コストの問題もあろうが、募金の方法として、例えば、風力助成を希望する方向け、太陽光助成を希望する方向け、あるいは、500円は高いが100円なら寄付してもよいという方、不定期なら寄付してもよいという方などの多様なニーズに対応した受付方法を検討できたらよいと思う。
山地委員長:
そのような項目もこの委員会で審議して構わないのか。
事務局:
実際にはコスト的な制約もあるが、この委員会で審議していただきたい。
以上





